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玄関引き戸の維持メンテナンス

現場通信

こんにちは。PM大日方です。

今回は既存建具のメンテナンスの様子をお伝えします。

 

30年ほど前に当社で新築工事を担当させて頂いた和風住宅の、

木製玄関引き戸のメンテナンスです。

 

毎日ご使用されている玄関引き戸。表面の汚れが目立ちます。

 

黒褐色に見えている部分は「アク」による汚れです。

アクとは木材に含まれるタンニンやリグニンといった水溶性成分のことで、水を介して表面に滲みだすことによりシミや変色が生じます。

 

木材用表面処理剤を使ってアクを落とし汚れを取り除いてから、木材保護塗料を塗装して建具を一新していきます。

 

刷毛で木材用表面処理剤を塗布していきます。

有害性のある薬剤のため、作業者は防塵マスクと手袋をはめて取り扱います。

 

塗材は表面処理をしても木目を損なわない「アククリーン」を使用しました。

見た目は透明な液体ですが、臭いはプールの塩素のような鼻をつく臭いを感じます。

 

表面の汚れが浮き出てきたところで水洗いをして汚れを流します。

写真は1回目の水洗い状況。大分汚れが落ちました。

この工程を2回繰り返します。

 

アク洗いが完了しました。

表面に滲みだしていた黒褐色が取れ、白木に近い状態になりました。

 

汚れが落ち切らない部分もありましたが、

これ以上アク洗いをすると木材の傷みにつながるため次工程の塗装で仕上げていきます。

 

数日間乾燥させた後、木材保護塗料で塗装していきます。

 

メンテナンスが完了しました。

 

当初は既製品建具への交換か、長年愛用されてきた建具を活用するかでお悩みでした。

お客様から「メンテナンスにして良かった。」とお喜びの声を頂き、

メンテナンスにより建物の価値を再び高めるに至りました。

 

T様この度はご依頼頂きありがとうございました。

装いも新たに、良いお年取りと新年をお迎え下さい。

 

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